事業再生の現場から

旧ビッグモーター社、再生へのスタート

保険金架空請求問題で揺れたビックモーター社(BM社)が、事業再生に向けて動き出しました。

昨日5/1付で、BM社の事業受け皿として「WECARS(ウィカーズ)」という会社がスタートを切ったと言います。

WE社のスポンサーは、総合商社の伊藤忠商事で、BM社の再生に向けて投資した金額は約600億円だそうです。

問題発覚前のBM社は、国内に250店舗を展開し売上規模5,800億円の業界トップの会社でしたから、この600億円が高い買い物なのかどうか…

将来収益を考えると、割と「手頃な」買い物だったかも知れません。

因みに、新聞で紹介されていた今回のケースでは、旧BM社を①WE社に譲渡する事業(Good)部門と②旧社時代の債務弁済や補償を担当する管理(Bad)部門に分ける「会社分割」を使った再生スキームと説明されています。

会社分割を使った「グッドバット方式」は、再生業務においては良く使われる「手口」です。

 

傘下にベンツを取り扱う外車ディーラー・ヤナセを持つ伊藤忠商事なので、乗用車を仕入販売(新車中古車を含め)するノウハウは十分あります。

問題は「失った顧客(社会)の信用回復」と「社内改革と従業員の奮起」でしょうか。

新スポンサーの伊藤忠商事からは社長を含め、50人規模の社員がWE社に投入されるという事です。

旧オーナー経営陣の経営方針が一掃され、伊藤忠商事という日本を代表する総合商事、しかも東京株式市場のプレミアム市場に上場する、言わば株主・国民から注目される大会社の支援を受けて再生に向き合う事になった旧ビックモーター社…

 

それにしてもコンプライアンスに反する行為が「身を滅ぼす結果になろう」とは…。

旧経営陣には「想像力」が欠けていたとしか思えません。

それとも何か、感覚が麻痺してしたんでしょうか…。

 



コメント

  1. 蔵田 昭次 より:

    おはようございます、私が知っている限り半世紀以上前から岩国市のビッグモーターでは走行距離をかなり走っているのにメーターを少なく戻して走行距離を走っていないよう見せかて販売していましたよ。昔の車はメーターを戻すこと出来ましたかね。

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