事業再生の現場から

新年度も1週間が過ぎ、今年度社会人デビューした新入社員の皆さんは「第二週目」を迎える事になります。

先週末の5日金曜日は、職場の同僚だったり、学生時代の友人だったり、もしかすると、上司達と飲食する機会もあったのではないでしょうか？

新社会人としてのスタートを無事に切れた事を願いますが、中には(ネット記事なんか見ると)「配属ガチャ」と言って、望まない職場や職種に配属された事を理由に1週間持たずに会社を辞めた、という事実をネット上で公表する、そんな人もいます。

サラリーマン途中でドロップアウトした私が言うのも変ですが、ホントはもう少し我慢した方が良いのかな…、せっかくお世話になろうと決めて入社した会社だし…。

なんて考えは、まさに「昭和」的な考えなんでしょうかね、今どきは流行らない(笑)

最近は、退職した元社員を再雇用する動きが大企業にも拡がっているようです。

標題は「日経ビジネス」電子版4/8に載っていた記事ですが、三菱重工業では「アルムナイ(卒業生)採用」と言って、会社を辞めた元社員の再募集を行ったところ、数百人の応募があって、このうち数人(競争率がハンパないですが)を雇用したと紹介しています。

元社員というのは、事情があって定年前に辞めたものの、企業文化や社内雰囲気を知っている点や現役時代の仕事ぶり等々、会社や社員側にとってプラスの面が多いのだと指摘する声もあるようです。

優秀な人材はどんな会社でも欲しいでしょうし、中途採用枠のうちある程度の枠を「退職者」に割り当てて募集する企業も多いようです。

そう言えば、今や人材確保に四苦八苦していると聞こえて来る地域金融機関でも、この元社員・OB・OGに積極的に復職の声を掛けている会社があると聞きます。

金融機関も地銀クラスになると、年間100名程度の新人を確保するのですが、離職率は依然として高水準で続いているようですし、上記のような方法は効果があるのでしょう。

一度「卒業」したものの、「前の職場の方が良かったかな…」と、もう一度復職させて貰える制度が運用されようものなら、反って組織内で純粋培養されるより、「人材育成・人材開発」に役立つのかも…。

少子高齢化で人材の争奪戦が続く業界では、今後もこういった制度が開発されて行くかも知れませんね。