金利のある世界が戻って来そうです。
来週18日から行われる予定の日銀の政策決定会合で、マイナス金利政策を終了する方向で議論がなされるという、報道が相次ぎました。
春闘の主な回答が出揃った15日現在で、主要企業の賃上げは5.00%の水準を超え5.28%を記録したそうです。
賃上げ水準が5.00%を超えるのは、平成3年(1991)以来、実に33年ぶりの事だそうです。
仮に今回、マイナス金利政策を終了すると決定されても、金融政策が実体経済に及ぼす影響力の大きさを考えると、即「金利のある世界に戻る」のかと言うとそうではないのかも知れません。
ですが、これは「金利のある世界に戻る」第一歩ではあります。
バブル経済崩壊後、我が国は長い間デフレ圧力に苦しみ、経済活性化のために「ゼロ金利」どころか「マイナス金利」政策まで布いて「異次元の金融緩和」を続けて来ましたが、ようやく元の世界に戻る機会を捉えたと見るべきなのでしょう。
賃金上昇と物価上昇が続けば、金融緩和による通貨供給量維持が続けば、いずれインフレが進行します。
そうなると景気動向を調整するため、更なる利上げが必要になって来ます。
インフレ進行によって借入金負担も相対的にデフレ期よりも軽くなりますが、そうは言っても借入調達金利も上昇するので、自己資本比率が低い中小企業にとっては「鬼門」となりそうです。
企業社会においては、全てが「自己責任」前提です。
支払金利が1.5倍、2.0倍になる事も頭の片隅においた経営も必要になって来ます。
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