事業再生の現場から

配属ガチャ

令和05年度の新社会人(新入社員)も、4月の入社から早7月も半ばを過ぎ、俗にいう「3日、3月、3年」の壁を順調にクリア、新生活に心地よい「慣れ」が生まれている頃合いかと思います。

3日我慢できれば、3月は耐えられる…

3月耐えられれば、3年は持つ…

3年持てば、一生…

サラリーマンを途中でドロップアウトした私が言うのも何ですが、昔の人はホント良い事を言いますよね。

 

最近は、新社会人となって就職(社)しても、入社前に自らが希望していた職種・部署に配属されない事を嘆いた言葉に「配属ガチャ」というものがあるそうです。

運を天に任せ「ガチャっ」とやるガチャガチャに見立て、「何処に配属されるかは運任せ」状態にある人事をぼやいた表現です。

どんな家庭に生まれるかは運次第…をモジった「親ガチャ」といい、今の若者達の語彙力というか創造性には驚かされます。

この「配属ガチャ」は、太古の昔からあったんだと思います。洋の東西を問わずに…

それこそ「律令制」が布告され、政治や治世に「組織」という観念が導入されてから、「ポスト」や「権限」を巡っての争奪戦が絶えなかったと思われるからです。

 

現代において「配属ガチャ」云々で話題にされているのは、希望部署ややりたい仕事に就けず、悶々とした個々人の心根の問題だと思うので、前述のような「権限・権力」云々という観念とはだいぶかけ離れた話ではあると思いますが、当の本人にとっては切実な問題です。

(入社前に)想像していた自分と(現実の姿が)違う…

自己研鑽等、自分に掛ける努力や費用が大きい「意識高い系」の人材であるほど危険かな。

問題を放置すると、3か月も持たずに「辞表」提出という事も普通にありそうです。

採用する組織(企業)側としては、現場の要望や新規採用者の適正・特性を考慮しながら、職務ローテーションを考え、少しずつ現場での経験・トレーニングを積んで、徐々に人材育成を進めて行きたいと云うのが従来の人材育成の考え方でしょうし、今でも「そうしたい」のが本音だと思います。

昔から「石の上にも三年」とも言いますが、成熟した社会に育った10代後半から20代の若者が、「昔はね…だから我慢してね」と言われても「はい、そうですか…」とはならない気もしますし…。

「配属ガチャ」という問題提起(とも言えない気もしますが)は、永遠に解決できない問題なのでしょうかねぇ?

 

 



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