このブログの「お題目」が「再生の現場から」という以上、たまにはお教えできる範囲で、「現場」で起きている事や事例等を紹介しようと思います。
こんな事は私も初めて経験したのですが…
先日、某士業のセンセイからの紹介で、都内に本社を置く建設会社A社の社長さんにお会いする機会を頂戴しました。
余談ですが…コンサルタント業界は、芸能界のタレントさんと同じで”人気稼業”でもあり、常に先を見越しての営業活動が求められます。紹介先の実情をある程度把握されているセンセイ方による紹介は、非常に有難いのです(笑)
紹介を受けて初めての面談で、予め直近三期分の決算書を用意していただいていたので、内容を確認しようと書類をペラペラ…
貸借対照表、損益計算書や原価内訳・経費明細に続いて勘定科目明細もサラッと…
あらっ、買掛金(工事未払金)の欄で捲っていた手が止まり、一瞬目を見張りました。
見た事のある馴染み深い会社の名前が載っています。住所も記載してあり、私の記憶と一致しているので、あの会社、B社に間違いありません。
一瞬A社長に「B社って私の知り合いなんですが、御社とも取引があるんですね」と尋ねたい声を我慢して、決算書をお返しします。
A社は決算上1億円を超える債務超過(純資産がマイナス)になっていて、その要因が過去の不採算工事による赤字で、結果銀行借入金も多額となっている他、2億円を超える工事未払金が決算書に計上してあるのです。
社長によれば「数年前に現場監督を増やし工事受注量を増やしたが、管理不足による現場の不手際や元従業員による不正で赤字が1年で1.5億円も発生した」という事ですが…
私が「これだけ工事代金の未払いが続くと(買掛金は3年間ほぼ同じ金額で推移)、下請を受けてくれない業者が殆どではないですか?」と尋ねると「中にはカラ請求みたいなモノもあって、実際うちの会社が支払義務のある負債が幾らあるかは、実は会計事務所も分かっていない…」
んーっ、なかなか手強そうな。まずはDD(資産・負債の査定作業)か…
A社は工事代金未収金を巡って、元施主との訴訟も継続中との事。
そして前述、工事代金未払金の中には実際に請求根拠は無いモノの、決算書から除去できないでいる不明な勘定もあるが、それがどれなのか現状が把握できていない状況のようです。
なるほど…
資金繰りも厳しく、いよいよ何とかしないと、とセンセイを通して弊社に白羽の矢が立ったという事のようです。
B社が絡むところへなかなか行きつけなくてスミマセン。
この話の続きは、次回に回させていただきます_(._.)_ (1,000字を超えちゃいました(>_<))
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