お早うございます。
久々、宇都宮からのスタートです。
日産自動車が11/12(昨日)、2019年度上半期の売上・利益と決算利益予想を下方修正したと報道されました。
世界的な販売不振が日産を襲っているようで、最終利益は従来予想より600億円減の1,100億円、前年対比で65%にも及ぶ減益幅を予想しています。
先週同じく上半期の売上・利益を公表したトヨタ自動車が、世界的な販売増と原価低減が奏功して「過去最高の上半期業績」だった事を思えば、「日産とトヨタの差っていったい何よ?」と、私で無くても思いたくなる事象です。
日産は当地・上三川町に国内主力工場(日産栃木工場)を保有していますので、個人的には応援したい企業です。
栃木工場を中心として、多くの中小企業が日産車の部品製造や加工を行っていますし、地元にとっては「日産が安泰で居てくれれば…」という存在でもあります。
私の営業車は、日産が誇る大衆車・ノートですし(笑)
元会長の逮捕や解任劇、それに続く次代のトップと思われた社長の退任、親会社フランス・ルノー社との経営主導権を巡っての綱引き等々、昨年来「日産」の経営を巡ってのゴタゴタ騒ぎが続いている事は、ご承知のとおりです。
「世界的な販売不振が営業利益に影響して…」と報道されていますが、確かに経営陣間のゴタゴタ続きで、販売戦略や戦術のタイムリーな決断は難しかったのでしょう。
結果的に昨年対比で大幅な減益決算になる見通しを発表せざるを得ませんでした。
一方のトヨタ…
こちらは同じ市場で戦っている中であっても、「世界的な販売増」が好決算の要因であると、分析されています。
外資の元、早くから海外に生産拠点を移し現地での販売網づくりに取り組んできた「日産」に対して、国内でのモノ作りに拘り、円高進行中は、グループを挙げて生産ピラミッドに関わる中小企業を含めた「原価削減」「生産効率化」で糊口をしのいできた「トヨタ」。
もちろん「売れるクルマづくり」をテーマに、マーケティングに取り組んだ成果でもあるでしょうけれど、海外進出が早かった日産に対して、遅れた(敢えて…でしょうか)トヨタの方が「伸びしろ」が大きい事も、決算内容の差に繋がっていると思われます。
昨日の終値でトヨタの時価総額は約25.8兆円、対する日産の時価総額は約3兆円…
会社の価値としては、トヨタの方が8倍強ある事になります。
心配なのは、リストラが得意な(私の勝手なイメージですが)日産が、再び中小企業の経営に直結するようなリストラ策を出さないか、と言う点です。
下請企業に対する「コストカット要請」や「供給体制の見直し」は常に行っている事ですが、減益決算を受けて更に強烈なモノにならないか…
もうそんな動きも始まっているのかなぁ…
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