IT大手ヤフーによるZOZOの買収が、昨日正式発表されました。
ZOZOは、若者向けにアパレル製品をインターネット上で販売する「ZOZOTOWN」を運営する事で急成長を遂げた会社です。
総額4,000億円に迫ろうかという大型M&Aである事、何かと話題を提供してくれる創業社長のキャラクター、アマゾンや楽天と激しい競争を繰り広げるEC(電子商取引)界の勢力争いの構図等々、今回の買収劇を通じて色々な見方をする解説記事が並んで、昨日から今朝にかけて「関連ニュース」が大きく報道されています。
驚いたのは、ZOZOの創業者兼代表取締役であった前澤友作前社長が、所有する株式(全発行株式の38%を所持しているようです)の大半をヤフーに売却して、同社の社長を退任した事です。
いわゆる「ファゥンダー(創業者)」の出処進退としては、何とも鮮やか且つ潔い決断だったと思います。
ヤフーのM&A絡みでは、先達て「アスクル」の創業者で社長を解任された岩田氏の言動で、買収した側のヤフーが悪役に仕立てられた(?)経緯がありましたし…
ZOZOの経営から離れた後も、前澤氏は「単なる金儲けでなく、世の中の役に立つような事業を模索して行く」としています。
かつて愛する野球と千葉県民のために「プロ野球球団を持ちたい」とか、「月旅行に行く権利を購入」したり、「夢の実現のため一人100万円ずつのお年玉」を用意したり等々何かと話題を振りまき、「経済界の異端児」として、自身と経営するZOZOTOWNへの世間の関心を集めて来た前澤氏でしたが、自身の退任という最後の「大きな決断」では「跡を濁す」事なく、とても爽やかな幕引きを演じた感があります。
この後も「後追い記事」が続き、前澤氏の決断の背景云々が解説されるのでしょうけど、今回の決断で前澤氏は、自身が立ち上げた事業を次代を引き受けできる人(組織)に引き継いで行く、結果として創業者メリットを確定させ、次に挑戦する「充電期間」を得ると言う、まるで絵に描いたような「成功物語」を完成させました。
退任劇がスムーズに成功裏に終わったのも、氏にとっては今後も経済活動をして行くうえでプラスに働くと思います。
弊社の取引先が、事業再生に成功して成長軌道をひた走り、いずれはIPO(株式公開)なんて事になれば…
なんて想像するだけでニヤけてしまいますが…
銀の竜の背に乗って~♪と中島みゆきさんは歌いますが、「竜の鱗を掴んで…」その恩恵に与る…古代中国ではこういう発想が極々当たり前の考え方でした。
私の周りにも、そんな人は居ないかなぁ、目を皿のようにして探してみたいと思います(笑)
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