事業再生の現場から

女子大生の選択は冷静かつ現実的

中央官庁でも「官庁の中の官庁」として名高い某省で、事務方トップ事務次官によるセクハラ発言報道が続く中、来年2019年新卒予定学生による就職人気企業ランキングが発表されました。

日本人は(私もですが(笑))、こういう「何とかランキング」的なものが大好きで、何かとこの手のランキングが誌上や報道の話題を誘うのですが、セクハラ問題が注目される中で、社会人を目指す女子大学生が「どんな基準で」企業を選択しようとしているのか、ちょっと注目してみました。

 

そのうち女子大生のランキング一位は、文系学生に支持されたのが東京海上日動火災だそうで、全日空や資生堂等例年の上位企業を押し退けてのトップ返り咲きと伝えられました。

理系(いわゆるリケジョ)第一位は、明治製菓や明治乳牛等を傘下に収める明治HDだそうですが、東京海上・明治HD共に、出産後の職場復帰率や子育てしながら勤務し続ける先輩女性社員数や割合(率)が、年々向上しているという特徴を持った企業だと紹介されています。

 

結婚しても「共働きが当たり前」或いは「結婚という選択はしない」という女性が増えた今、定年やキャリアアップを見据えた職場・職業を見極めようとする現代女子大生の志向が読み取れるようです。

産前産後の福利厚生や子育て中の支援・ケアなど、人気企業と呼ばれる企業には、既に社内規則が制定・明文化され、企業内文化として定着する制度が数多くあるようです。

結果としてこの手の会社は、「女性に働きやすい職場環境を用意している企業」と言うことで、学生の人気も然ることながら、社会的認知度やブランド・イメージも向上するでしょうし、それが消費者や利用者からの支持に繋がることになるのでしょう。

こういう先進的な企業さんは、そうでない旧体然とした企業と「差別化」が図れる訳です。

 

セクハラで騒いでいる場合ではない訳です。

組織(従来の男性社会)の中に女性進出が進み、男女差割合が拮抗して来ると、確かに性差による摩擦・トラブルも増えて来るでしょう。

だけど、女性の力を使わないのは、あまりに勿体ないことです。

少子化が今後も進み労働力がダウンサイジングして行くと、社会保障を始めとして、豊かだった日本社会の構造そのものが成り立たなくなってしまいます。

 

仕事に男も女もありません。

機会と評価は平等であるべきです。

冷静かつ現実的な選択を遂げた女子社員が、企業や社会の中でどれだけ成長して行くのかは、本人の努力次第だろうと思います。(もちろん、運も大きい要素だと思いますがね)

 

 



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