事業再生の現場から

ついに経営破綻…かぼちゃの馬車

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社(㈱スマートデイズ)が、昨日4月9日東京地裁に民事再生法の適用を申請したとのニュースが入って来ました。

同社を巡っては、スルガ銀行取扱いのローン審査の「緩さ」が利用者(シェアハウスの物件オーナー)やその周辺から批判されていて、スマートデイズ側からオーナーに対する賃料支払が滞っている事例多数という既報もあり、同社の動向が注目されていました。

負債総額は60億円余とネームバリューの割には小規模な金額ですが、債権者数は900人余、こちらは数が多く、今後の影響の大きさを感じざるを得ない数字です。

 

既にスルガ銀行内部では、自行の融資(推進)態勢について(外部からの批判を受けたためだと思われますが)「内部調査」に着手したと発表されています。

元々は、サラリーマンなどの「投資物件」として、スルガ銀行がシェアハウス用の建物建築資金を融資、出来上がった物件を運営会社が一括借り上げし、借り上げ期間の家賃を保証するというスキームで、管理物件を続々と増やして行った「かぼちゃの馬車」ですが、運営会社からの家賃支払がストップしたことを受け、オーナー側が過剰融資を行って来たとしてスルガ銀行の責任を追及、集団訴訟になる様相を呈していた昨今でした。

通常の不動産運営会社の経営破綻だけなら、世間的には衆人の耳目を集める話では無いと思うのですが、今回は「家賃保証」という甘い言葉に乗った投資家だけでなく、シェアハウス建設を(低成長下における)格好の融資案件として、組織をあげて推進してきた(と投資家は指摘しているようです)銀行に責任があるのか、無いのか…そちらに世間の耳目は集まっているようです。

 

シェアハウスに限らず、投資物件として新築・中古の区別なく、マンションや賃貸用不動産への投資が盛んに行われています。

本業でサラリー(給与)がある間に、借金をしてでも資産を持ち、家賃収入で完済した後は夢の「不労所得」が僕の私の手に…「しかもその間の家賃は、正規家賃の80%水準で家賃保証会社が〇〇年間保証付きです」なんて熱心な営業さんにお薦めされたら…

不動産投資の場合は特に、出口をどうするか考えておかないと…と言うのが私の考えです。

そんなに旨味がある投資なら、自分でやれば…

天邪鬼の私なら、営業の方にこう言ってしまいそう…、だから投資会社の営業さんに嫌われちゃう(笑)

 

 

 



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