事業再生の現場から

モノの正当な価格とは…

お早うございます。

ブログネタが無いかとネット検索をしていたら、気になる記事を見つけました。

豆腐の価格が“安すぎて”、業界内で倒産・廃業が相次いでいると言うのです。

ある識者のコメントによると、私達が日頃スーパーで目にする1丁あたり80円~100円する豆腐の「正当な価格」は、200円なのだそうです。

なぜそういう事になっているかと言うと、消費者が購買する窓口となっているスーパーマーケット、それも巨大資本が運営する大手スーパーと中小企業が多い豆腐メーカーとの「力関係」に原因があると、この識者は分析をしています。

原料となる大豆が20年前の2.5倍に値上がりしたり、輸送費などの流通経費が人件費増や燃料代負担増で上昇しているのに対して、“物価の優等生”たる豆腐は、この20年間大きな値上げを見送って来たそうです。

と言うよりも、大手スーパーのバイヤー(買付担当)からの値下げ圧力に抵抗する術が無かったと言うのが、実情のようですが…。

いずれにしても、消費者の「安値嗜好」は続き、高い商品では売れないと困るスーパーはメーカーの値上げ要求を撥ねつける構図が覗い知れます。

 

もやし業界でも、事情は同じようです。

スーパー売り出しの「目玉」商品になる事が多い「もやし」は、通常でも一袋数十円のモノが、時には一袋・10円前後で売られる事もあるようです。

販売戦術の一環とは言え、納品するもやしメーカーにも「販促協力」などの名目で、何らかの協力要請(たとえば仕入価格の調整等々)があるのかも知れません。

大衆を相手にするスーパーマーケットに納品する「豆腐」や「もやし」などの、物価の優等生と言われる食材を生産するメーカーや業界は、常に納品先からの「値下げ要請」を受け、経営的には楽ではないのかも…。

 

前述、識者がコメントしています。

豆腐メーカーが安定した経営を続けて行くためには、今100円で売っている豆腐が最低でも160円、できれば200円で売れれば事業を継続できるだろうと。

そしてそのためには、週に1度でも良いから、消費者に「良い品質の製品を正当な価格で買っていただく事」が必要だと結んでいます。

 

要は私達の行動が、中小食品メーカーの経営を左右する、という事なのですが、一人二人が行動してもねぇ。

言うは易く、行うは難し…

モノの正当な価格って言うのは、なかなか難しいですね。

そのメーカーじゃなきゃ作れないっていう、美味しい製品でも創り出す事ができればねぇ…

 

 

 

 



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