事業再生の現場から

腐れ縁か…5年振りの邂逅

先日の事ですが…

取引先A社から連絡を頂戴しました、経理を担当する若奥さまから「M銀行(A社のメイン行)から、担当課長がコンサルさんと会いたいと言ってるので〇〇日一緒にM行に行って貰えません?」との連絡がありました。

A社は業績改善に取り組み中ですが、売上回復が遅れている事もあり、四半期毎の業績説明(実抜計画)では、正直苦しい説明に終始せざるを得ない、そんな状況にあります。

借入金の返済も取引行からリスケ支援を受けており、元金弁済開始が当初計画から大幅後ろ倒しとなっていて、銀行側からすれば「突っ込みどころ満載」な訳です。

 

そんな中、冒頭の依頼です。

たぶん「業績回復の見込み」等の意見を求められる…

或いは、いつまで経っても成果が挙げられない現状を「叱責」されるか…

内心暗い気持ちでA夫人と共に、メイン行の応接室に向かいます。

担当者から「間もなく課長が参りますので…」とのご挨拶を頂戴した後、登場してきた課長を見て「あれっ、何処かで…」、先方も「この名刺…どこかで見たような」

お互いの記憶を辿って行くこと1分あまり…

「課長、もしかして〇〇の方の支店にいらっしゃった事ってありますか?」と私

「えぇ、〇〇支店には2か店前に居ました、5年前くらいですが…」課長は仰います。

「あーっそれじゃあ、以前にも会った事がありますよ、〇〇支店さんだったら建築資材関係の…、お陰様で当時リスケをお願いしていたR社もメイン行の肩代りで正常先になりましたよ、残念ながらM行さんの借入は無くなっちゃいましたが…」

 

課長も当時の様子を思い出してくださり、5年振りの邂逅となりました。

それからはA社の目下の業績問題が、懐かしい話にすり替わり!(^^)!

「まぁ、それじゃぁAさんの方もひとつ頼みますよ、R社だってうまく纏めていただけたんですからぁ♪」

重い宿題を背負った事にはなったのですが、それでもチンプンカンプンで聞いていたA夫人とM行担当者は、課長の強烈な指導もなく「ホッ」とひと息

次回の業績報告の予定アポを入れて退散して来ました。

 

銀行員時代こんな川柳を聞いた事があります。

「腐れ縁転勤先にいつも居る」

 

M行と言えば日本を代表するメガバンク

長くこの仕事をやっているけど、メガ担当と違う支店・事業所で再会したのは今回が初のケースです。

これは良い事なのか、どうなのか…

 

 

 

 



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