事業再生の現場から

今日も株式市場が気になる…

日銀による金融緩和政策が続いている。

目標とする物価上昇率2%を超える水準に到達するまで、金融緩和を続けると、黒田日銀総裁は市場にメッセージを送り続けている。

休み前21日の東京株式市場は、日銀方針が伝わると、前場が前日比マイナスで引けてたのに対して、後場は買い手優勢となり終値は前日比300円超の値上がりを見せた。まずは黒田総裁の意図した通りの反応を市場が見せたと言う事だろうか。

 

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、年内利上げの環境は整ったとしながらも、9月中の実施を見送り、これに対してNY株式市場も前日比100$近い値上げで応えている。ただしドル安(円高)が進んだが…。

FRBの利上げ見送りと外為市場の円高進行を受けて、昨日は政府(財務省・金融庁)・日銀による会合が開かれたそうだ。休日明けとなる今日以降の外為市場で、円高が急激に進む動きを牽制したものだと言う。

 

そもそも日銀総裁に黒田氏が登場して「異次元緩和」と呼ばれた思考で、かつてない規模と手法で「金融緩和」政策を執りはじめて4年になろうとしている。

物価上昇目標は2%、それも当初は2年で到達させるとの触れ込みだった。

欧州情勢などの外部要因、震災等の国内要因で物価上昇率の目標達成が遅れに遅れ、金融緩和政策の副作用も出始めている。

マイナス金利の導入で金融機関の収益に足枷が掛けられ、業界からは怨嗟の声が広まっているようだ。不動産業界には大量の資金が舞い込み、都心部のマンションはサラリーマンには手が出せない「高嶺の花」になってしまっている。

それでも政府・日銀は、途中で方向転換はできずに、今まで以上にエンジン出力を上げて、「金融政策」+「財政出動」でのデフレ脱却を目指している。

 

「デフレの正体」(藻谷浩介著・角川新書)なる本を以前このブログで紹介したことがある。

藻谷氏の指摘どおり、日本のデフレは「人口波動の変化に伴う総需要の減退」にあると、私もそう思う。

消費する意欲や動機に欠けた壮年以上の人々に資産や富が偏在し、消費意欲が比較的高い若年層が貧しい構造では、なかなか消費は拡大しない。

そのため政府は、中小企業の懐を温かくして従業員の給与アップに積極的に取り組んで行くと言う…。

 

まっ、政策は別として今日の株式市場の行方が気になるW

 



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