事業再生の現場から

中小企業にも格差拡大の兆し…②

昨日の続きから…

と言う訳で、私は取引先社長に随行して同社のメイン行に出向き、今後進めて行く改善計画の「骨子」と「具体策」とその効果としての計数目標について、事細かく説明して来ました。

あっ、ついでに言いますと

「計画を作っただけではダメなので、今後は3か月毎に試算表と資金繰表を持参して、業績動向と改善計画の進捗状況を報告にあがります!」とも宣言して来ました。(この辺りは拙著に書いてあるとおりを実践しているだけなのですがね)

先方は、担当者に続いて、その上司たる融資課長が同席しています。

私の説明に「もっともだ」という風に頷きながら(笑)

 

「宇都宮のセンセイなんですね(((^^;)」件の課長さんが聞いて来ます。

「そうなんですよ、縁があってこうしてお邪魔することになりました。ところでどうですか、当地は? 私共の方ではマスコミや政治家が言うほど中小企業の景況感は良くないんだと思うんですよ、こちらは工業都市としては全国でも屈指の地域ですが、中小企業の業績は好調ですか?」

昨日書いたように、私がお邪魔した銀行さんのある都市は、世界規模の自動車メーカーを始めとする「モノ作り」を貴ぶ風潮のある都市です。当然大手メーカーの元で、その生産体制を支える多くの中小・零細企業がある筈です。アベノミクスの恩恵を受けているなら、真っ先に「潤い」を感じているであろう地域でもあると思うのです。

 

「一言で言うとマチマチです。もっと言うと“格差が拡がっている”感じですね。どういうことかと言うと、中小企業でも補助金などを上手く活用して設備投資を行って競争力を着けている取引先もありますし、一方では取引先からの受注が激減して明日の糧をどうするか考えている経営者もいます。個人の生活だけでなく、中小企業間の格差もこの数年で一気に進んだというのが私の印象ですよ」課長はおっしゃいます。

なるほどねぇ。

産業の集積地にしてそういう事態かぁ…。

格差拡大の兆し… 「優勝劣敗」とは言うけれど、市場は常に厳しいと言うことかぁ。

 



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