事業再生の現場から

マイナス金利へ 日銀政策決定②

お早うございます。

今日から2月入り、今年に入って早くも1か月が経ちました。

原油安・中国経済の減速、中東の混乱など年明けから国際情勢は混沌としているし、国内政治もスキャンダルが飛び出たりと何かと騒がしい日が続いていますが、時計の針は、時として残酷且つ冷静に時を刻んで行きます。

先週末に飛び出した日本銀行の政策決定も、世界の株式市場に今のところプラスに働いているようです。いつまで効果が持つのかは別としてですが…。

 

週末に情報を集めていたら、日銀が決めた「マイナス金利」は、欧州で先例があるようです。

欧州中央銀行(ECB)は、EU加盟国の銀行から資金を預かる際に、銀行から一定の金利を徴収する「マイナス金利」政策を一昨年から導入しています。

ギリシャ問題やPIGSと呼ばれる債務過剰国の財政問題から、ユーロ圏の経済刺激策が必要だったのでしょう。マイナス金利導入後も、欧州経済の立ち直りには尚時間が掛るようです。

 

日銀の「英断」(?)により、欧州と日本は世界経済の後退を危惧して、更なる金融緩和策を進める選択を採りました。

経済が好調とされる米国は、昨年12月に金利を引き上げ、金融引締めに政策転換をしたばかりです。

相変わらず原油安と中国経済減退に対するネガティブな見方は、根強いようです。

金融緩和を続けるのは良いのですが、市場に資金がばら撒かれ、国の債務が人の手では制御できないレベルになると、ソフトランディングが難しくなると見る専門家もいるようです。

景気の腰を折らないよう今は追加緩和が必要なのかも知れませんが、感覚がマヒすると、後でとんでもない痛みを味わうことにもなり兼ねません。

マスコミ各社は、総じて今回の措置に賛成の記事を載せているようですが、もっと反対意見を持っている識者の見解も聞いてみたいものです。

 

因みに私達預金者が銀行に預ける預金金利がマイナスになることは、今回は無いようです。欧州で一時、預金にもマイナス金利を適用しようとした銀行が「取付騒ぎ」になり、資金繰り破綻目前に行った苦い経験があるとも聞きました。

但し銀行が日銀に預ける金利がマイナスになったら(今回この決定をした訳ですが)、収益減に困った銀行は、貸出金利にコスト増分を載せる方法を考えるかも知れません。

元々金利の構成要因には、銀行のコストが入っているからです。

マクロで金融緩和を決めても、ミクロで利上げ(金融引き締め)では、おかしなことになり兼ねませんね(笑)

 

 

 

 

 



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