事業再生の現場から

今度は民事再生…川俣商販㈱

ウィルホームに続いて、倒産ネタで恐縮ですが(((^^;)

今朝の下野新聞には、宇都宮市でPLガス販売などを取り扱っていた川俣商販㈱が、東京地裁に民事再生法の申請をしたとの記事が掲載されました。民再法の申請は、1月4日付だったようです。

記事によると、同社はピーク時15億円の売上が、近年では7億円に落ち込んでいたと言います。

この業界は、市場規模が年々縮小しています。

灯油・PLガスに代わってオール電化の住宅が幅を利かせるようになり、普通にやっている販売業者の売上・利益は、漸減して行かざるを得なかったのだと思います。

 

ところで久し振りに「民事再生法申請」という語呂を聞きました。

民事再生法の成立には、債権者の過半数の同意(賛成)と、債権者の過半数の議決権を持つ者の同意が必要です。

川俣商販㈱の場合、その双方の同意が得られる見込みがあって民事再生法を申請したのでしょうか???

最大債権者と思われるのは、商材を卸す商社か、融資を行っていた金融機関だと思います。

従来から親密な取引がある商社が支援者(スポンサー)となる場合、「プレパッケージ型再生」として民再法を活用したのかも知れません。私達も信頼できるスポンサーが着く再生案件の場合、再生手段の一つとして民再法の可能性を検討する事がありますから。

でも資金繰り破綻を回避するために「保全命令」が欲しくて民再法を申請したのだとしたら、その末路はどうなるのでしょう。

たぶん商権と顧客を同業他社に売却してお終い…

「再生」では無く「清算」になってしまうような気がします。

それも数か月後には分かるでしょう。

 

川俣商販㈱の負債は7億円に上ると書かれています。地場企業としては、決して小さくない規模の倒産です。

地方の景気、中小企業の経営環境は、巷で高言されているほど良くないのかも知れません…。

 

 



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