事業再生の現場から

再生への足枷→消費税の重税感

お早うございます。

今朝は早くも「一仕事」終えて来ました。

取引先で行う、月一回の役員ミーティングです。

今月はSW(=シルバーウィークです、サンドウェッヂではありません(笑)で連休が続きましたから、どうしても定例的な決め事を実施するには、他日にしわ寄せが行ってしまいます。

業績確認と経営上の懸案事項を皆で検討、具体的な実施状況までヒアリングして来ました。こんなことを書くと、如何にも仕事をしている風に聞こえると思いますが、今朝は特別です(笑)

 

昨夜家に戻ってから見たニュースによると、安倍総理と黒田総裁の会談で、日銀による金融の追加緩和の可能性に、再び世間の関心が向いているようです。

安倍総理と黒田総裁が登場して実現を目指した「2年間で消費者物価2%の増減」は、消費税増税による消費の減退と原油価格の低迷という外的要因により、その達成は殆ど絶望視されています。

外国人観光客増加に伴う「インバウンド効果」で、小売業を中心に業績改善が謳われて来ましたが、国内消費動向を見ると「買い控え」や「需要減退」が相変わらず続いているようなのです。

 

おまけに資金繰りにゆとりの少ない中小・零細事業者にとって、今回の消費税引き上げはダブルパンチとなりました。

1つは需要減退に伴う売上減、もう1つは納税金額の増加です。

今朝のミーティングでも話題として出ましたが、昨年4月の消費税引き上げ(旧5%→現8%)によって、企業が納税期に支払う消費税額は、売上が前年と同じなら単純に1.6倍になりました。

前年に500万円を支払っていたとすると、翌年は800万円の消費税納税を収める必要があるということです。

消費税=預り金ですので、税務署は容赦なく「預けたおカネを国庫に返してくれ」と、徴税に走ります。

あちこちの経営者に聞くと、税務署からの徴税圧力は、かつてないくらい強烈になっているそうです。

おカネに色はないとは良く言います。

消費税で「仮に」預かっていることを重々承知していても、社員の給料や仕入業者への支払で、「あると」便利に使ってしまうのがおカネです。

かくして資金繰りに余裕のない企業は、税務署員という強硬な債権者を新たに抱え、益々資金繰りが困窮して行くことになってしまいます。

ある社長さんはポツリと言います「最初から消費税を源泉してくれれば良いのに…」

 

事業再生の足枷にならなければ良いけど…

 



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