事業再生の現場から

年金事務所にて…

昨日のこの時間、都内某年金事務所にいました。

リーマンショック後の売上低迷で大赤字を出した取引先が、資金繰りを維持するため、約2年半に渡って社会保険料を滞納した期間があり、当時の未払保険料の分割支払の相談に出向いたものでした。

2年半といっても、30か月間ずーっと支払が出来なかった訳ではなく、途中途中で少しずつ返済も進めていたため、トータルで15か月分くらいの保険料が「滞納」してしまったものです。

滞納した保険料は、2,000万円近くになります。

当然この会社・A社としますが、A社は、銀行筋からもそれなりの借入があり、とどのつまり、銀行への「リスケ」依頼の遅れから、銀行返済が社会保険料納付に先んじる形となり、保険料の未払額が累積して行ったのです。

その後、銀行の返済条件を見直し(リスケ)して貰いましたが、年金事務所からは「差押予告状」が届くは、税務署から消費税の督促が届くはで、弊社が関与する前は、その対応を巡って「大騒ぎ」していたのでした。

その後、4年を掛けてA社は事業を立て直し、資金繰りも安定して来ました。

その間、銀行団へのシェア割返済を続ける傍ら、銀行団に租税債務の「差押リスク」を説明して、年金事務所への弁済を金融債務に優先する再建計画を了承して貰っても来ました。

努力の甲斐あって、社会保険料の元本は約半年前に完済、以降は延滞利息の支払を続けている、そんな状況です。

年金事務所は「20万円の先日付小切手を6枚(6か月分)持って来所ください」と、今回の切り替えの際、A社に伝えて来たのですが、A社長に請われ「返済金額の交渉をしたいので同席」を買って出たのです。

私もこの件では、メイン行支店長から宿題を貰っていましたし、社長も年金事務所に言いたいことがあるということで、昨日の朝一訪問となった次第でした。

話が長くなりそうなので、続きは明日に…。

 



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