事業再生の現場から

白元の倒産

予定を変更して…

様々な防虫剤や携帯カイロ「ホッカイロ」或いは「アイスノン」等、生活に馴染み深い製品を持つことでしられる「白元」が、昨日(5/29)東京地裁に民事再生法を申請して「倒産」していたことが分かった、と報道されました。

資金繰りに窮して「資金繰り破綻」を避けるために民事再生法の適用を申請したと報じられていましたが、負債総額は255億円だそうです。

今朝のニュースでは、その事実だけの報道でしたが、私は少し違和感を感じました。

普通このくらいの規模の倒産劇になれば、取引金融機関特にメイン銀行があっさりと「金融支援」を見送り、裁判所への民再法申請を許すとはとても思えないからです。

「粉飾決算でもしてたんじゃないのかな…」

うっすらとそんなことを思いながら、出社してネットで情報を集めてみたら、案の定でした。

噂はウワサでしかないので事の真偽は分かりませんが、どうやら同社は粉飾決算を取引銀行に見抜かれて「金融支援」が得られず、最終的に民再法申請まで追い込まれた、とそう書き込みをしている記事がありました。

以前に「コンプラ倒産増加中」と書きましたが、今回の白元の倒産劇も「コンプラ倒産」の臭いがプンプンです。

白元側が「事業継続」を模索して民再法という「再生」を目的としたとしても、たぶん最大かつ過半数を占めるであろう取引金融団の支持を集められなければ、事業は「清算」今回は破産になりますが、その道を辿ることになるかも知れません。

コンプライアンスに違反したとなると、金融機関はおいそれと再生に協力できないでしょう…。

結局、ブランド力ある商品群と商権を有償で他社に譲渡して(M&A)、創業家一族は経営権をはく奪されるような気がしてなりません。

もっとうまくやれば良いのに…。

余計なお世話でしたね。



コメント

※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です