事業再生の現場から

太陽光発電バブル⑦

少し前に事務所に戻って来ました。

お昼時に金融機関の地方支店でエライさんを務める旧友とランチを一緒にしようかと、今日は久し振りに某市へ行って来たのです。(もちろんランチの相手をして貰うためにワザワザ行った訳じゃなく、あくまで取引先訪問のついででしたが)

ホント久し振りにこのお店を訪ねたにも拘わらず、結果としてはランチNGでした。

支店長が取引先の葬儀出席で、お留守番役として店外に出ることができないのです。

営業店も「少数精鋭」で運営してますから、イマドキは“顧客とランチ”もなかなか難しいようです。

 

そんな忙しい中でしたが、結局1時間近く近況を語り合って来ました。

話題が「太陽光発電」に及ぶと…

「最近(融資)案件が増えてますよ、遅まきながら銀行を挙げて、太陽光発電に積極的になって来ましたね」と彼。

「とは言っても、本業がしっかりしてないと、太陽光そのものの収益を当てにするような案件はやらないんだろ?」と私。

旧知の彼は、融資畑一筋の審査マンで、モノの見方は基本塩辛目です。

「そうですね、もちろん本業がしっかりしているのが大前提ですが、資産の有効活用や償却資産取得による節税効果、それにアパートローンのような空室リスクが、まぁ多少マシかなというメリットはありますよね。あくまで儲かっている会社に関してはメリットがあるって事ですよ」ニヒルな笑いを浮かべながら彼は続けます。

「相変わらず本部が“やれ~っ”って言うと必要以上に頑張っちゃう組織ですから、本支店合わせると相当な案件をやって行くそうですよ。太陽光発電設置会社のお兄ちゃんに聞くと、ホントは後数年待てば、現在の発電効率より20~30倍良くなる技術が確立されるそうなので、そこまで待って投資した方が良いんだそうですが、そんな事言ってたら銀行も(融資が伸びず)喰えなくなっちゃうってんで酷いもんですよ」

ふーん、そーなんだぁ。

もう少し待ってた方が良いんだね♪

そんな事を思いながら帰りの車でラジオを聞き流していると「太陽光発電投資」のCMが…。

投資(勧誘)会社が一般消費者から資金を集め、開発業者が地方で「太陽光発電所」を展開する。

太陽光発電に新規進出する事業者には、地元銀行から手厚い金融支援が続く。

当面、太陽光発電バブルに死角は無いようです。



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