一昨日取り上げた某社ですが、お預かりした決算書をお返しする際に、再び「どういった方法で」事業の再生(生き残り)を目指して行くべきか、社長夫妻とミーティングになりました。
「銀行の借金返済は、不動産売却で(纏まった金額を返済した事で督促が和らぎ)少し落ち着き、後は毎月の少額弁済で様子を見ようと言う事になりホッとしている所だけど、此処のところ仕事の打診があっても従業員の生産性が低く、せっかくのオファーに応えられていない。どうやったら従業員の士気を上げられるだろうか…」と、社長さんは結構な悩みを吐露されました。
私にしてみれば、担保物件売却後の“少額とは言え”定例返済でさえも、「死に金」ではないかと社長に問い続けているのですが…。
確かに社長の仰るように「財務上の問題点を解決しただけ」では、企業はやって行けません。
売上があっても、製造或いは仕入の原価と事業継続に必要な経費を差し引いた後、手許におカネが残らなければ(営業黒字)事業は成立しないのですから。
社長夫妻のご自宅が競売に附されたり、社有(担保)物件を外部に売却させられたりしている訳ですから、従業員の給与や賞与が満足して貰える水準である筈もなく、社員側から見れば「会社は大丈夫なのかい?」と、なかなか勤労意欲も湧いて来ない、と言うのが正直な話だと思います。
銀行や債権者の鼻を明かす作業より、まず現場の生産性を高め、当社の競争力を維持しないことには、事業再生も「夢のまた夢」に終わってしまいそうです。
それについては、私からの提案があります。
がっ、それは次回に譲ります。時間も無いので…。
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