本日の日経新聞に「畑中金融庁長官、地銀・第二地銀首脳に異例の再編を要請」との記事が乗りました。
1/15,1/16の地銀・第二地銀それぞれの協会会合に(畑中氏が)来賓として出席された際に冒頭の発言をして、遅々として進まない両業界の再編を強く促されたようです。
前から書いてますが、地方銀行だけでも全国に64行でしたか、あります。
此処に第二地銀(元の相互銀行が多い)が全国に40数行ありますから、所謂「地銀」と称する業界には、優に100を超える金融機関がひしめいている事になります。
従来それぞれの銀行が「リージョナルバンク(地域金融機関)」と称して一定の地域内に営業圏を構築しているので、100を超える金融機関が共存共栄(?)できていたのですが、少子高齢化の進展や人口の都市集中に伴い社会問題化して来た地方経済の衰退等、地銀の屋台骨を支えてきた「地方」そのものが疲弊して来ていること等を背景に、監督官庁がいよいよ「本気」で地銀業界に「手を突っ込んで来た」と言えそうです。
確かに日本には、3大メガバンクを筆頭として様々な特長を持った銀行が存在しますが、メガバンククラスに比べて「地銀」は再編が遅れています。
その地域において地銀のトップ(頭取・社長)は、「お殿様」のような存在です。
いくつもの「当て職」を兼務する地方経済界の名士であり、地方行政や政治にも一定の影響力を及ぼす力がありますから。
昨年秋、10年振りに再上場に踏み切った足利銀行の大株主は、野村証券グループ。
一方、足利銀行の東西地域を地盤とする常陽銀行(茨城県)と群馬銀行(群馬県)は、足利銀行の頭を素通りしてトップ(頭取)同士による交流を深め信頼関係構築を進めている由が、先達ての某紙に掲載されていました。
行政官庁のトップによる異例の要請が、どこまで地銀トップの背中を押すことになるのか、注目しています。
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