事業再生の現場から

太陽光発電バブル?

東日本大震災後の原子力発電所事故を機に日本国中で盛り上がった「再生可能エネルギー」開発熱。

太陽光発電はその際たるもので、通信のソフトバンクなど一見してエネルギー産業とは全く“縁も所縁(ゆかり)もない”と思われていた異業種からの参入も相次ぎ、此処栃木県でもメガ・ソーラー級の太陽光発電所があちこちで見られるようになって来ました。

栃木県は山川・平野があって自然豊かな地域ですが、一年を通して日照量が豊富な事もあり、私なんぞの予想をはるかに上回るペースで太陽光発電施設の設置が進んでいるようです。

一昨日お会いした某中小金融機関幹部のお話でも「太陽光発電事業には積極的に応じている」との事でした。

但しよくよく話を聞いてみると、①本業がしっかりしていること ②融資額は総投資額の60%以内 ③できれば保証協会との協調融資 等々様々な制約を付けて取り組んでいるようです。

まぁ当然と言えば当然ですよね。

太陽光発電システム販売会社の言うように「買取価格20年据え置き、発電量はメーカー保証で投資額は10年で回収できる」なんて言葉を信用しておカネを貸しているようでは「金融機関」の看板が泣くと言うものです。

ところが同席していた現場の支店長は、また面白い話を披露してくださいました。

「この前お店に相談に来た人は、まだ31歳と34歳と言ってたかな。ここいらに空き地はないか?と言うんだよ。太陽光をやりたいって言うんだけど捜しているってのが500坪くらいの土地だよ(笑)、そんなんで太陽光って商売になるのかねぇ?」

「何か簡単に考えているんだよね。500坪で坪2万円出すって言ってたから山だって良いんだよ、彼らにとっては。それで1,000万円で太陽光パネルを敷き詰めるカネは出す所があるらしい。失敗してもそもそも自分の資産や事業なんてないから、他人の褌で取れる相撲はとっておこうって気らしいよ…まったく」

事業に前向きなのは良いことだけど、ホントに若者が思うような成果になるのか。

何か太陽光発電バブルのような気がしないでもないけど…。

火傷しないようにした方が良いんじゃないかしら、余計なお世話だけど。

 

 

 



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