「経営改善計画書」を銀行等にに提出して「リスケ(借入金返済条件変更」などの金融支援を受けている場合、1年の決算書ができあがると「改善計画」に対してどれくらい努力の跡を残せたのか、金融機関に報告する義務が出てきます。
私も今月に入って、取引先のうち2社の「修正計画」を作る事になりました。
そのうちの1社(Z社)の大まかな計画ができあがったので、昨日Z社長に確認のための時間を作って頂きました。
「銀行さんが見て納得してくれるモノならお任せしますよ」とZ社長。
大らかなのは良いけど、一緒に銀行へ行って(私が説明しますが)質問を振られる事もあるんですよ、Z社長(笑)
経理担当も入って、社長と私の3人でミーティングをして来ましたが、改めてZ社の決算を時系列で10年前から並べてみると、過去に同社で起こって来た事象が「走馬灯」のように社長の頭を過(よ)ぎったようです。(弊社は5年前からのZ社しか知りません)
Z社の営業利益は、3年前まで8年連続の赤字続き。
4年前の営業赤字が数千万円と最高(悪)で次年度(3年前)決算で赤字拡大が止まり、続く年度(2年前)が努力の甲斐あって損益トントン若干の赤字に留めることができ、昨年はついに営業利益どころか最終利益も黒字を計上するまでに業績が改善して来ました。
そして今年(直近)の決算では、在庫等にある不良資産処理を進めつつ昨年以上の営業利益・最終利益を計上することができたようです。
まるで絵に描いたような「V字回復!」と言いたい処ですが、「村上さん、まだまだですよ…」社長が仰います。
過去10数年でZ社が抱えた累積損失は実に億単位に上ります。
Z社長は「それでも7年前に業態転換の必要を感じて新規部門に投資できたから今があるんです」「今まで損してきた分に比べればこの利益なんて微々たるもんじゃないですか…」
確かに仰る通りです。
「このレベルじゃV字回復とまでは言えません。まぁ業績が底を打って上昇基調にあるとは手応えがあるからL字じゃないとは思いますけど…」とZ社長。
「そうですね、それじゃぁレ点回復ってことにしますか? アンケートとかで記入するレ点ですよ、Vまで右肩は上がってませんから丁度良いんじゃないですか?」
「村上さんは発想が面白いですね(笑)、そうですね銀行さんにはレ点回復ってことにしましょうか」
何にせよ、業績が良くなって来たことに違いないZ社。
事業を諦めなければ、いつか花咲く日も来るというお話でした!(^^)! ちゃんちゃん!
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