事業再生の現場から

地銀再編機運の本気度②

先日弊社クライアント先で取引先金融機関の担当者とお話しする機会がありました。

この担当者は前職時代私の大先輩で、融資(審査・管理)業務の腕を買われて退職後第二の職場として現職に就かれています。

この手の人事交流は金融業界では良くあることで、特に地域の信用金庫や信用組合等の小規模金融機関が、友好関係にある地銀等から退職者や退職間近にある人材を自社に受け入れ自らの事業基盤を強化したり整備したりすることは、日常茶飯事に行なわれていることです。

人材の出し手と受け皿が上手く機能することは、金融サービスの提供という広い意味で、地域のお客様にもメリットがあることかも知れませんね。

私達は事業再生や経営改善のコンサルをしていて金融機関の皆様と近い距離で仕事をしてますので、顧客が重なることも度々あり、珠にはいろんな情報を交換したりもしているのです。

情報通の先輩、話は自然と元職場でお世話になった共通の知人の人事や、未だ上場時期が定まらない(私達が知らないだけなのでしょうけど)足利銀行の話題に話が向かいます。

銀行内部にいた時より、外部にいる方がこの手の話が聞こえて来るのってどうしてなんでしょうか(笑)

地元信金・信組の統合予測や足銀の上場時期など私達風情にホントの事が分かる訳もないのですが、「無責任且つ大げさな憶測」も交じり、かなり盛り上がった話題となりました。

「選挙(参議院選挙)が終わったら今の安部政権は長期政権になるだろうし、政治が安定しているうちに金融機関の再編を進めるんじゃないかな。信金・信組レベル何処じゃなくて…。ノムラ(野村HD)は地銀クラスを数行絡めた再編を仕掛けると云う意向もあるって言うし、金融庁の意向にも叶っている事だからなぁ。」

まるで野村HDの執行役とお話ししているような幻想を憶えました。

ホントにそんな構想があるんでしょうか?

そうなった場合にはよくある事ですが、明らかに経営規模で優劣が着かない場合、統合行同士で資産内容を競う事になり、つまりは資産(此処では主に貸出資産)の浄化作業が始まるのかも知れません。

財務や将来収益に不安のある企業にとって、正念場が訪れる事になるのでしょうか?

 

 



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