事業再生の現場から

1(ONE)みずほ

“1(ワン)みずほ”が合言葉だそうです。

リテール(個人取引中心)を担うみずほ銀行とホールセール(法人取引中心)担当のみずほコーポレート銀行が、本日から1つの銀行となって営業を開始したそうです。

みずほ銀行は日本興業銀行、第一勧業銀行、富士銀行の都銀大手同士(興銀は長信銀)が合併してできたメガバンクですが、システム統合がうまく行かなかったり、合併行にありがちな襷掛け人事で合併効果の発揮が遅れ、規模においては三菱東京UFJFG、収益力では三井住友FGの後塵を拝する等「興銀」「一勧」「富士」の三大看板を持ってしてもメガバンク三番手に甘んじていたのです。

戦後の日本経済を支えてきた「産業金融の雄」が「日本興業銀行」なら、渋沢栄一らが日本で初めて設立した「第一国立銀行」の流れを汲むのが「第一勧業銀行」。

そして「富士銀行」は、金融業を中心に戦前強大な財閥を形成していた旧安田銀行の流れを汲む名門銀行です。

不良債権問題に端を発した「金融危機」(第一勧銀が高杉良氏著「金融腐食列島」のモデル行であった事はあまりにも有名)がこれら超メガバンク誕生のきっかけとなったのですが、それにしても私が就職した時代、都市銀行と呼ばれる大手銀行は13行もありました。

それが今残っているのは、既述3メガグループとりそなHDの4グループのみです。

集約され捲った感はありますが、「水平統合」はヤマ場を超えたとしても、地銀や第二地銀クラスを巻き込んだ「垂直統合」の可能性は、またまだ残っていると思われます。

なにせ○○フィナンシャルグループという形態の金融グループを形成しているのですから、この傘下に地銀等が1,2行入ったところで何の不思議もないのです。

今日は“1みずほ” ですが、明日は“1○○FG”なーんて事になるのかも知れませんね。

あまり私達の生活に関係する事ではないですかね、じゃぁ勝手にやってね(笑)



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