坂の上の雲
あまりテレビは見ないのなのだが、これだけは毎週楽しみにしている。
数年前に司馬遼太郎の原作を読み、また今度映像化したものを観る。
折角の長編小説、またあれだけ長い原作を映像化しれば、
人によって良し悪しの議論が出ることであろう。
確かに司馬氏の膨大な主張、論理そして史実を、
短時間(といっても随分長い番組なのだが)の映像で収めることは不可能である。
従って内容そのものは「ダイジェスト」との言うべき短縮版にならざるを得ない。
理屈好きな人には不満足なのだろうが、しかし映像の持つインパクトは凄い!
戦闘や銃撃シーン、爆弾の持つ破壊力、そして飛び散る人々・・・
「戦争はこの世のすべてを壊す」ということを直接訴えてくる。
そして、司馬氏の主張である「国家は残酷」ということを、まさに「眼と耳と身体」に感じさせてくれる。
教科書には書いていない「明治」という時代。
歴史は連続しており、今ここにいる我々もそれを無視することはできない。
旅順攻略で流された血、満州の凍てつく大地で凍えた人々、それに続く歴史。
膨大な人の命の上に「今」があることを我々は忘れてはいけない。
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