仕事は二階建て住居

先日読み終えた本、「下町ロケット」に書いてあった言葉。


もと研究者である主人公が家業である下町の工場経営を受け継ぎ、

様々な困難を乗り越えて最後には自分の夢である「ロケット」を飛ばすという話。

中小企業に降りかかる困難、

大手の下請け切り、メイン行の貸し渋り、同業者からの営業妨害と訴訟、

そして巨大企業から仕掛けられた特許に絡む権謀術策、

中小企業が生きていくための厳しさが切実に描かれている。

そして経営者としての一番の苦悩、従業員や家族との関係。


経営者の夢に乗り切れない、あるいは理解できない社員が

辞表を出したときに上司が彼に語った言葉。

「仕事は二階建ての住宅」

一階は生活の糧を得るために基礎となる部分。

でもそれだけでは仕事はつまらないし続かない。

もう一段高いところに「夢」や「将来」があって、

初めてしっかりした仕事になる。


その通り。

読んでいて感動、納得の言葉であった。


さて、この会社も設立して5年が過ぎた。

二階はちゃんとあるのかな。



コメント

  1. satoshi2992 より:

    ぼくも見ました「下町ロケット」。

    確かにその通りだと思いました。

    ぼくは一回部分の為だけに仕事してます。

    残りの人生が本当にそれでいいのでしょうか。

    • 佐藤 正人 より:

      そう言えばそんな言葉。
      自分で書いていて忘れてました。
      日々の仕事に流されて、忘れてしまいそうな2階。
      夢や希望って「心」の糧だから、
      本当はそれがないと精神が飢えてしまうのでしょうけど。

      コメントありがとうございます。
      池井戸さんの作品、元銀行員には時々耳に痛いのですけどね。

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