重い気持ち
仕事柄、M&A案件に立ち会うことが多い。
弊社のクライアントは売却側の経営者サイドになるのだが、
デューデリや状況判断のために会社の従業員との接点も増える。
水面下での動きのため、事情を隠したまま様々な調査をするのであるが、
会社の規模が大きくなれば、社員との接点も増え、親密度も増してくる。
調査が深まるにつれ、業況不振の会社のこと、様々な情報が飛び込んでくる。
不正な人事、経営判断のミス、過去の失敗や不公正、
業況不振の原因はこれか、と思うようなものも多い。
しかし地元で中堅クラスの規模の会社の場合、「志」のある社員も多く、
過去の「傷」を引き摺りながらも再生を願い部外者である我々にも協力を惜しまない。
時には「この人であれば」という経営理念の持ち主すらお目にかかることもある。
そんな時、我々は心が痛む。
「志や信念」を持ち、愛社精神に満ちた人々も元から、
その会社を奪うことになるかもしれないと。
資本の論理と社員の愛情、2つがすれ違った時
その狭間に立つ我々は、大いに悩む。
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