返して欲しい時間

先日ある金融機関から融資謝絶の連絡があった。


弊社の仕事柄、複雑なスキームの融資案件も多く、

理解できない場合やリスクを恐れる結果、金融機関から謝絶されることは多く、

そのこと自体は珍しいことではない。

問題はそのタイミングである。


その案件、サービサーとの和解のための資金で、

新会社の設立や税務問題が複雑に絡み合っている。

そのため金融機関には打診段階で6か月前から、

正式に申し込んだのは今年の1月であった。

そして回答が来たのがつい先日。

なんと審査に3か月近くを要して、その上の謝絶である。


その案件、3月には決着をつけなければならず、

そのために「早め早め」に様々な先に接触していたのだが・・・・


どんな困ったことも、解決策は一つではない。

時間をかけ、関係者の調整を図っていけば自ずと道は開ける。

しかし、直前まで結論を引き延ばし、ぎりぎりで謝絶されたのでは解決できる術を失ってしまう。

金融機関は融資案件の結論をぎりぎりまで伸ばして、結果倒産した会社は世の中に数多くある。


いくら難しい案件とはいえ、結論は「YESかNO」。

せめてそういうニュアンスでも早めに欲しかったものである。


ボールを投げて戻ってこなかった3か月、

失われた時をなんとか取り戻さなければならない。






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