経営責任
重いテーマなのだが、こんなことがあった。
ある会社、ここ数年赤字続きで1年ほど前より資金繰りがパンク状態であった。
その会社の社長、もともと体調がすぐれなかったせいもあるが、
半年ほど前よりとうとう会社へ出社しなくなってしまった。
行方不明という訳ではないのだが、電話にも出ず、人にも合わない、
そんな状態が数か月続き、従業員たちは債権者の催促の中で、暗い日々を送っていた。
(弊社への依頼はその従業員より舞い込んできた)
そんな状態の会社、長年の赤字で財務内容はズタズタ、
給与の遅配、租税や買掛の未払いもかなりたまっている。
しかし、その事実は社長と経理担当者だけのもので、
従業員は「不安の影」に怯えつつも生産活動を続けている。
こんな状態にした社長にどんな責任を取らせるべきなのだろうか?
まさに経営責任、しかし当の本人は「知らん顔」を決め込んでしまっている。
こんなことって許されるのであろうか。
会社は様々なステークホルダーからの支援で成立している。
その受けた支援をきちんとした形で帰すのが経営者であり、経営なのだろう。
しかしその責任を放棄してしまったら、いったいどうなるのだろう。
法的な経済制裁は出来るが、それ以上のことは出来ない。
経営責任、それはこの社会に生きる「人」としての責任なのだろうか?
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