経営者の悲しみ
リーマンショック以来、売上が激減しているクライアント先が多い。
もともと財務体質が弱体化している会社、
売上の減少は「資金繰り」へまともに影響してくる。
とことん出費は削っていくのだが、それでも不足してしまうことも多い。
しかし、削減が難しいのが「税金」。
特にここ数ヶ月、
そんな会社の税務署との折衝では
減額や繰り延べに対し「差押さえ」をちらつかせ、
強硬な態度で取り立てを迫ってくる場合もある。
でも「税」って一体なんなのだろう。
徴収する側から言わせれば、
それは「社会的な存在である法人として支払うべき最低限必要なコスト」
とでも定義付けるのであろう。
しかし経済情勢が落ち込む中で、時としてそのコストを支払えない「人」も出てくる。
自然人であればそういった場合には「生活保護」や「福祉」があり、最低限の保障を受けられるが、
法人ではそれもありえない。
せいぜい支払の繰り延べが精一杯であり、いずれ税金を取られることに変わりはない。
政府の景気対策や金融支援も、間接的でかつ少額なので効果は遠く及ばない。
そこにはただただ「重税感」だけが横たわっている。
先日学生時代の本棚の整理をしていたら「レーガノミックス」という本を見つけた。
たしか不況にあえぐアメリカ経済を、当時としては「画期的な学説」
「税の軽減と規制緩和で回復させよう」という主旨であったような。
税はあくまで会社の経済活動の副産物。
会社を殺してしまっては「絞るものも絞れない」道理。
江戸時代の百姓も、年貢が重過ぎると離村してしまったそうだ。
今の日本、根本的な発想の転換が必要なのではないだろうか?
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