決断の時

先日のこと、あるクライアントと「新会社」設立の打合せを行った。


過去長年赤字が続き、業況悪化して弊社に相談に来たのが1年ほど前。

リストラと資金繰り維持を行いながら、会社の再起を図るタイミングを探していた。

そして一年、ようやく黒字化を資金繰り維持の見通しがつき、

決断の時期が到来したのである。


その決断、家族や従業員に大きな痛みを伴うもの。

通常は避けて通りたいものだが、いつかはやらなくてはいけないもの。

社長は暫く考えた末、とうとう先日「GO」サインを出したのであった。

それから先の打合せはスムーズに進む。

一度決断してしまえば、後は事務処理だけという場合も多い。


どんな人でもそうだが、痛みを伴う「決断」には勇気がいる。

まして「従業員」や「取引先」といったステークホルダーが多ければ多いほど、

慎重にならざるを得ない。


ターンアラウンドの仕事は、その時間を稼ぐためという場合も多い。

もし短期間で決断したのなら、結果は同じでも後悔が残るかもしれない。

「時間」をかけたことが、唯一「決断の重さを量るバロメーター」だと思う。

その会社にとっての「1年」という期間は、決して長いものではないのかもしれない。




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