強面

弊社の仕事柄、クライアント先に同行し債権者に会いに行くことがある。


ある日のこと、

クライアント先の人柄の良い社長と、呼び出しに応えて債権者の元へ行った。

債権者はサービサーだが、

その社長、サービサーというのは「怖い人」だと聞いていらしく、

到着する前から相当緊張していた。


さて本番、出てきたのは如何にも「金融機関出身者」風の二人。

口調も柔らかで、内容もごく当たり前のこと。

こちらで用意した計画書を丹念に調べ、

最後は「頑張ってください」の一言。


面談終わってその社長、なんだか気が抜けた様子。

「なんでこんなに聞いていたのと違うのか」私に解説を求めてきた。


サービサーといえども普通の債権者。

社長だって取引先から支援を求められれば協力するのと同じで、

サービサーもその会社が再建することを願っている。

社長がやる気を出して、業績を良くしようという意気込みが感じられたので、

その気持ちを汲んでくれたのでしょう。

でも、それに甘えずにやるべきこと(リストラ)をやりましょう。


これから長い付き合いとなるかも知れない両者。

穏やかなスタートが切れたことに一安心であった。







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