売上

先日ある会社民事再生会社の破産移行の報に触れた。


その会社、過去の投資の失敗で大幅な過剰債務に陥ってしまい、

それを解消するため民事再生法の申請を数年前に行った。

その後幾多の試練はあったものの、申請は無事認可となり、

過剰債務は一掃、借入金は1/10となったのだが・・・・・


その会社、経理出身の社長が経営するだけあり、

申請直後より極限までのコストカットを実施、

損益分岐点も大幅に下がり、経営は安定するかに見えたのだが・・・・


それ以降どうも売上が安定しない。

というよりだんだん減っていくのである。

理由を聞けば様々なマーケット変化は生じていたのだが、

どうもそれだけではないようだ。


社内の様々な立場の人にインタビューした結果、

どうも売上に対して誰も責任を負っていないことが解った。

従業員や営業は社長のせい、社長はマーケットのせい、

売上ができなければみんなで「仕方ない」と諦めてしまう。

出来ない理由は山ほどあるが、できる工夫をすることがない。

結果、最小限のコストで運営しても赤字が続き、

最後は経営破綻してしまった。


会社を維持成長させるのは「利益」である。

経営書にも金融マニュアルにも書いてある。

しかし、間違ってはいけない。

利益は売上から生じる「結果」であり、

売上がなければ、何も生まれないことを。

そして、売上は顧客がもたらしてくれることを。

経営者も従業員も、売上が空から降ってくることを願ってはいけない。

売上は「自ら努力した者」だけが得ることができることを。

売上がないのは誰のせいでもない、自らの努力不足なのだ。


時に我が身に置き換えて考えてみる。







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