危機感

ある会社での会議のこと。


業界やマーケットの行く末をいつも案じているその会社の社長の依頼で、

会議(というよりフリートーキング)は開催された。

テーマは「現状の変革」。


弊社から見ても、そのマーケットは数年のうちに衰退する可能性が高い。

危機感を抱いた社長は「その先」の未来への布石を考えだした。

しかし、独りよがりではなんともし難いので「会議形式」で危機と変革を訴えようとしたのだが・・・・


10人程度のメンバーを集め行われた会議、

口に出るのは「なぜ今のままではいけないの?」という疑問。

経営者は声を枯らして「変革」を訴えるのだが、残念ながら反応はない。


数十年同じ仕事をこなしてきた彼らにとって、

来年も再来年も「同じ仕事」「同じ給与」が存在することを疑っていない。

彼らは毎日ルーティーンをこなし、

変わらぬ制度で製品を作り上げている。

本日もそうしているし、だから「明日」も安泰なのだ。


しかし現在の情勢からは、どうみてもどこかの時点で「一気に縮小」するマーケット。

今のうちならまだ「手が打てる」。


会議時間は2時間。

結局は「すりあう」ことなく終わった。


経営者の目と従業員の目。

今日は同じものを見ていなかったが、いつかきっと。

来月の会議が楽しみである。










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