判断力
人間の「判断する力」というものは環境によって左右される。
時に置かれた環境により、異常とも思える判断をする場合もある。
ある社長の回顧録。
以前に詐欺にあったとのこと。
常識人で温厚な社長、決して経営判断を狂わせる人ではないし、
まして絵空事や反社会的なものを受け入れる人ではないのだが、
その当時家族の不幸や事故もあり、とても資金繰りに困っていたとのこと。
そんな時を見計らったかのような資金融通の話。
最初は半信半疑であったが、巧妙な話術に引きづられるようになり、
最後は怖い感じの人からの説得・小さな部屋での監禁。
ついにその恐怖や疑心、様々な心の葛藤から逃れるため資金を提供。
数日して目覚めてみれば詐欺だと気がつくのだが後の祭り。
人が物事を判断する場合、
知識・経験・情報・・・様々なものを組み合わせて最も合理的な結論を導き出す。
これは実は「環境」の影響が大きいのだろう。
つまり合理的な判断は、適切な「環境の産物」なのだろう。
その社長ポツリと、
「足利の冤罪事件の被害者、自白した気持ちが判る」と。
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