プライド
メイン取引先からの受注が不採算となっているクライアントでのこと。
売上全体の約30%をメインからの受注に頼っていて、
その先を「先代の大番頭」が担当している。
業績不振脱出のためには、受注単価の引き上げが必須なのだが・・・・
勿論その会社にとって最大の取引先なので、迂闊な交渉は命取りになるし、
といって値上げ交渉は会社生き残りの必須条件。
まずは社内の足場固めと思い、大番頭の説得に精を出すのだが・・・・
大番頭は
「今日まで自分とその取引先が会社を支えてきたという思い」、
「値上げ交渉をすれば、自分の立場がなくなる」、
「長い取引暦の中で、自社側と先方側のスタンスが混同している」、
分析すると、こんな理由なのだろうが、
ガンとして納得しない。
長時間の説得に、社長と弊社は疲れ果てしまった。
なぜ人は時として「明確な事実」を受け入れることが出来ないのだろう?
その心理的な原因は何なのだろう?
そう思ったとき「プライド」という言葉が頭をよぎった。
説得の失敗は、彼(大番頭)の「プライド」を傷つけてしまったことにあるのかも?
人の心は「数字」だけでは推し量れない。
経営は人の(心の)集合体であり、本当の改善は難しさはそこにある。
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