ある競売:地方の実情
先日、ある大型不動産の競売落札の知らせを聞いた。
その不動産、国道路沿いの大型商業施設で、過去結婚式場やレストランで利用されていたもの。
敷地面積も2500坪と広く、駐車場もたっぷり取れる地方では使い勝手の良い物件であっが、
経営の失敗により1年ほど前より「競売」が開始となっていた。
弊社も不動産業者の端くれ(本当に端くれなのです)、
またその物件とは多少の縁があったため、
競売の行方と気にしていたが、
値段が合わないのか、使い道がないのか、なかなか競落しなかった。
確か競売価格はこんな感じ。
第1回目:50百万円
第2回目:24百万円
第3回目:12百万円
なんだか単位を間違えたかのような価格。
建物の建築費だけで、数億円かかるようなものである。
そして先日、ついに12百万円で落札したとの知らせ。
というと、坪単価で5千円??
商業地でしかも建物付き(違法建築ではない)。
これでは農地の価格並み?である。
地方経済は疲弊して久しい。
つまり、事業用物件の購入者=事業者が極端に少なくなっている。
地方は「事業者」が急速に失われつつある。
背筋に寒いものを感じる競売であった。
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