裸の王様
先日行きつけのバーで飲んだときのこと。
小さくて静かなそのバー、
たまたま隣り合った常連同士、
言葉を交わし、時を過ごすことが唯一の楽しみ。
先日隣り合ったのはある大手保険会社の部長。
彼は仕事柄、県内の有名経済人との接点が多い。
その中の一人に話が及んだ時のこと。
県内でも最大手の販売会社の「会長」、
気に入らないことがあると「ヘソを曲げる」ので有名。
仕事中は当然として、夜の街でもそのままの様子。
といって、一人で飲むのは寂しいらしく、
いつも取引先や部下を連れ歩いている。
その部長もたまにお付き合いするが、
指名されると、とっても辛いのだそうだ。
その会長、
何人も連れがいるのに一切言葉を交わすことを禁止する。
もし誰ががその意に反して喋っていると、後で「コワーイ」報復がある。
当然その団体、お葬式のような「暗さ」で夜の街を徘徊するのだそうだ。
大きな店ならまだしも、小さな店では、
そこは「静寂と暗黒」に包まれしまう。
支払が良いので「総スカン」されることはないが、
でも一番かわいそうなのは連れの人たち。
夜の街、賑やか過ぎるのも困るが、
度を越した静寂もどうしたものか。
部長が帰った後、そっと聞いた本当の社名。
なるほど、老舗企業ではあるが、ここ数年の業績は急降下。
トップのコミュニケーション能力って、経営者にとって、一番大切なのでは。
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