お早うございます。
国内金利が「もうそろそろ騰がるのでは…」と、金融市場、株式市場、また企業経営者たちが注目しているところですが、昨日5/22には11年ぶりに長期金利が1.00%を超えたとニュースになりました。
長期金利と云うのは、具体的には日本政府が発行する10年物長期国債の利回りを意味します。
国債は償還期間によって、短期~長期国債と呼ばれるモノ(物)がありますが、私達個人でも買える「利付国債」は5年以上の中期・長期国債しか無く、償還期間前でも売買する事ができます。
住宅ローン金利の指標となる長期金利10年(償還)物国債の利回りは、国債価格の上昇・下落によって変動します。
長期国債の引受手(銀行や投資家)が国債購入を渋れば国債価格は下がり、利回りは上昇します。
逆に長期国債の引受手が多ければ、国債価格は上昇するので、利回りは低下するという構図です。
償還までの途中でも売買できる特性はあるにしても、モノの物価が上昇している中では、「余剰資金を国債に投資しているうちにインフレが進みおカネの価値が目減りしてしまうのでは?」と投資家が考えれば、国債に資金を集める事(低金利に誘導すること)が難しくなって行きます。
現状がそんなところなんでしょうね。
長期金利が上がると、フラット35のような長期金利連動型で固定金利型の住宅ローン金利は上がる事になります。
民間銀行が独自の金利設定(短期金利+@)で提供している3年・5年・10年変動型の住宅ローン金利は、ベースとなる金利がまた別なので、長期金利の上昇イコールとはなりませんが、こちらも短期金利自体、上昇傾向になるだろうと予想されますので、遅かれ早かれ住宅ローン金利や事業融資等に適用される金利も上がる事になろうと思います。
株式市場ではそれらの動きを早呑みして、銀行株上昇・不動産株下落の構図が明確になりつつあります。
さて「金利のある世界に戻る」と、どんなことが起こるのか?
中小企業の経営者としても、私共も先の先の展開を考えておく必要がある、と思った標題のニュースでした。
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