事業再生の現場から

副業時代の始まりは「大起業時代の幕開け」となるか?

朝日新聞が日本を代表する大手企業に対して行った「社員の副業」に関するアンケートによると、多くの企業では社員の「副業」に対してネガティブなイメージを持って無く、「副業可」とする会社が多い事が報道されました。

みずほ銀行等を傘下に持つ「みずほFG」は、既に社員の副業を認めているということであり、人事担当者も「社員の副業」に対して「社外の人脈づくり」や「幅広い知見の獲得」に役立つ等、同社の前向きなコメントを掲載しています。

 

さて、従来「超」と付かないまでも日本国内で「大企業」と呼ばれる会社に勤務するサラリーマンは、よほどの事情が無い限り「副業」は禁止されていました。

就業規則や服務規程などによって、社員の「副業」は厳しく制限され(会社命令や事前承認等は例外的にOKですが)、多くの真面目な社員は、休日や余暇に他社・他業態で働くような事は殆ど無かったと思います。

稀に「会社に内緒で…」的な事もあるのでしょうが、年末調整で会社に副業・アルバイト等の収入があった事がバレてしまい「始末書」騒ぎになった、などの「武勇伝」を銀行業界で聞く機会はなかなかありません。(業種が違えばまた様相も違うのでしょうが)

 

副業を認められた事で、その会社に所属するサラリーマンが全員「副業を始めるか?」と言うと、そうはならないでしょう。

でも社外にも関心があって、自己スキルを磨くことに意欲的ないわゆる「意識高い系」の人材は、虎視眈々と副業に取り組む機会を待っていると思われます。

収入を増やしたいという目的より、自己の可能性にチャレンジしたい、これを機会に「起業」できるビジネスなのか試してみたい的な「前向きな」考え方をする人にとっては、「副業OK」は大変な福音だと思うのです。

さて、せっかく「超」と付く大手企業各社で「副業許可」がでるのですから、就職戦線を優秀な頭脳と行動力で勝ち取った「人材」が、大企業と言う枠の中で働くだけでなく、是非「起業」の世界に飛び込んで貰いたいと思います。

その中から「世界的な企業」が立ち上がって行くとしたら、税制面でも国内雇用面でも、社会に大きな貢献をする事になるからです。

 

副業時代の始まりが「大起業時代の幕開け」であって欲しいと、切に願います。



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