27. 資金繰り改善により事業改善に至った再生事例

- 事業再生事例詳細 -
27. 資金繰り改善により事業改善に至った再生事例
業種
金属加工業
事業規模
年商 8億円
従業員数
30名
資本金
3,000万円
業歴
34年
問題点
  • 金属加工業者で、メーカー製品のモデルチェンジ毎の金型投資やコストダウン目的の設備投資に莫大な資金を要する業態で、銀行借入に頼らざるを得ない財務体質を持つ。
  • 主力取引先からの要請で投資した機械設備の稼働率が、当初予定を大幅に下回り借入金返済負担が重く圧し掛かっている。手元資金が減少する中、代表者が資金繰りに奔走さぜるを得なくなった事で、本業にも深刻な影響が現れ始めている。
  • 資金繰りが厳しさを増し、消費税や社会保険料支払が滞納している。
解決までの流れ
  • ・A'社の社長と共にメインバンクを訪問、資金繰りが厳しくなった背景と原因を報告、当面の運転資金として3,000万円の運転資金借入を打診する。この借入申出に対するメイン行の回答は「新規融資NG」であり、準メイン行も同様であった事から、再生支援協議会を入れての暫定リスケで当面の資金繰りを維持させる方針に変更する事とした。
  • ・メイン行の了解を得て同行指導の下、再生支援協議会に「経営改善計画」を提出、金融支援会議を経て全金融機関(5行)が参加するリスケ計画の承認を受け、改善期間3年の金融支援期間を得る事に成功した。
  • ・税務署、年金事務所にも金融団一丸となった支援を受けられるようになった経緯を説明すると共に、それぞれ分割で3年以内に租税債務がゼロとなる計画の了承を受け、分割返済を開始した。
  • ・銀行への返済が200万円/月から利息支払だけに軽減された事で資金繰りの心配が無くなったA'社長は持ち前の営業力を発揮、設備投資した機械を転用できる新規受注先を確保、折からの円安支援で主力取引先からの受注も復活した事もあり、業績はV字回復、手許流動性預金残も1億円を超える水準を確保できるまでに回復した。
  • ・暫定計画策定から3年を経て、手元資金が潤沢になった事と自己資本が厚みを増した事を受けリスケ支援要請を止め、暫定期間の終了と共に、各行毎の判断で返済期間を設定、4年ぶりに融資の元金返済を開始するに至った。因みに計画時点では赤字だったため算定できなかったA'社の債務償還期間は、計画終了時には5.8年となった。
  • スキーム図
    お客様の声

    A'社社長

    リンクスと知り合うきっかけは?

    経営者仲間の友人からの紹介でした。 「資金繰りで大変なら一度話を聞いて貰った方が良いよ、うちも実は以前お世話になったことがあるんだけど助かったし…」と勧められたのです。

    リンクスに依頼する決め手となったポイントは?

    知人の紹介でしたが、私なりにホームページや利用者の声などを見させて貰ってから担当の方のお話を聞きました。 「まだ社長のところは軽症ですよ」と聞き、「もっと大変な会社もあるんだ」と思いつつ、具体的な手立てについて、経験から仰っているのが手に取るように分かり、やはりプロの指導を受けながらやらないとダメだと思い至り、お願いする事を決めました。

    リンクスに依頼して良かった点は?

    外部に相談できる相手ができて、社長としての私の負担が大きく減りました。 銀行や税務署・年金事務所や取引先など、資金繰りが苦しかった時には、多くの関係者の理解と応援が必要でした。 こういった関係者との交渉の席に同席して頂いたばかりか、相手が納得せざるを得ないような事前資料をきちんと用意して貰ったので、関係者の理解と支援が得られたのだと思います。 暫定計画中から、「リスケの出口」戦略を考えていただき、取り敢えずですが第一段階としてそれぞれの銀行での返済を再開しましたが、第二段階では、より有利な資金調達方法を考えて頂いています。 銀行さんがどんな反応を見せるのか、今から楽しみなんです。

    振り返ってみて一言お願いします。

    紹介してくれた友人に「本当に助かったよ」とお礼を言いに行った時、「次は困ってる経営者を紹介する番だよ」と言われました(笑) 確かに「専門家に任せた方が時間も費用も結果も満足できる」ことを改めて知らされました。 リンクスさんとは、経営が落ち着いた今でもお付き合いをお願いしていますが、事業再生に関する知識や経験を、より多くの中小企業経営者に届けて貰いたいと思います。

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