業種 | 繊維製品製造業 | |
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事業規模 | 年商 6億円 | |
従業員数 | 30名 | |
資本金 | 2000万円 | |
業歴 | 29年 |
問題点
Q社長
信用情報会社担当者からの紹介です。 M&Aにより私の経営権が無くなっても、社員の職場は残せる方向で買い取ってくれる「投資家」を探していたのですが、繊維は「構造不況業種」で買い手が着かず途方に暮れていたところに「事業再生で実績ある」プロがいると紹介されました。
M&Aで会社を売却するにしてもこのまま金融機関の協力を得て「自力再建」を目指すにしても何をやって行けば「再生」するのか見当もつきませんでした。 社員は長年の赤字と低賃金で意欲は低下していましたし、社長の私が号令を掛けても「面従背反」でこのままでは資金も底を衝くのも時間の問題と経理部長から進言もあり、外部の力を借りて社内にカンフル剤を打つことを決めたのです。 リンクスさんは銀行出身とのことで、当社の再生手法に関しても「松竹梅」3パターンのプレゼンがあり、どれも実現性が高く、この人達なら一緒に苦労できると思いました。
全社員との面接や現場での調査を経て、社内に「経営改善委員会」を立ち上げていただきました。委員長はリンクスさんが面談・現場調査から私に「推薦」して来た課長を抜擢しました。 彼(委員長)に能力があることは私も気づいていましたが、彼には社内に私を除いても7名の上司がいて、私が「劇薬治療だ」と言っても彼ら上司が社内改善に協力したかどうかは分かりません。 それを「外部コンサルの見立て」ということで半ば強引に組織と権限を与えることに成功、その後の生産性向上や製品ロス率の減少、社内コミュニケーション活性化、利益の黒字転換などに繋がって行きました。 まさに「事業再生のお手本」とも言うべき事例になったと思います。
一時的に金融機関の皆様には更なる金融支援をお願いすることになりました。これは今回お世話になったコンサルの力に依る処が大きかったと思います。金融円滑化法が終わった後でしたから…。 ただ弊社の場合、収益力は劇的に回復し改善基調が続いていますが、銀行返済を再開して当初約定の期間内に返済できる目途が着くことと新卒社員を2~3人採用し社員賞与も復活できて初めて「再生に成功した」と言えると思います。 その意味ではまだ「道半ば」です。引き続きご指導をよろしくお願いいたします。