事例一覧
17. 円滑法終了後「経営改善計画」策定で更なるリスケ支援を求めた事例
業種 | 繊維製品製造業 |
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事業規模 | 年商 6億円 |
従業員数 | 30名 |
資本金 | 2000万円 |
業歴 | 29年 |
[問題点]
- 設備投資直後の景気減速(リーマンショック)で売上急減、工場稼働率も採算ラインを大きく割り込む状況が続いている。
- 従来無借金経営だったが、設備投資を機に借入が急増、現在の年商はピーク時の3分の1、借入金は年商とほぼ均衡。
- 円高進行によりモノ作りが海外に移転、国内需要が急速に減少中。
- 国内需要盛り返しの見込薄く、経営陣はM&Aによる企業売却も外部に打診するも「買収」希望者現れず。
- 借入金は一部返済を残しリスケ済だが、業績不振続き流動性が枯欠間近。
16. 銀行融資延滞先から第二会社を活用して再生した事例
業種 | 生花販売店 |
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事業規模 | 年商 2億円 |
従業員数 | 4名 |
資本金 | 500万円 |
業歴 | 33年 |
[問題点]
- 自己資本が脆弱な中、バブル期に店舗兼住宅の設備投資を実施。店舗の老朽化と景気低迷により売上が長期低迷。
- 社長夫妻・長男夫妻・三男が家業に従事するも、売上不振から家族収入も激減。自宅を保持し続けたい意向に対して、手許資金&将来収入が全く不足。
- 支払能力不足により銀行融資返済が延滞がちになる一方、消費税滞納が1,000万円を超え税務署からの督促が厳しくなり店舗の土地・建物が差押、銀行返済も6か月以上滞り、担保処分による強制回収へと事態が進行することになった。
- メイン銀行は保証協会に代弁請求すると同時に担保不動産の競売に着手。自宅喪失の危機に…。
15. 資産管理会社を使い事業改善と債務免除により再生した事例
業種 | 日用雑貨品製造 |
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事業規模 | 年商 2億円 |
従業員数 | 10名 |
資本金 | 1,500万円 |
業歴 | 15年 |
[問題点]
- 開発型で特殊加工技術を持つ中堅業者だが、開発資金・設備投資が嵩み、金融機関からの借入も年商超の状態、円高と需要減で収支も悪化、自己資本も債務超過に転落。
- 金融機関は一行取引で、業務改善見込みが薄いと判断した銀行は、保証協会へ代弁申請、当時にプロパー貸出金をサービーサーに売却、取引を打ち切った。
- 保証協会からは担保(工場敷地と建物)処分、サービサーからは回収強化の圧力が掛かり、代表者は冷静な経営判断ができない状況。
14. サービサーへ債権譲渡後、事業改善と債務免除により正常先へ戻した再生事例
業種 | 食品加工業 |
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事業規模 | 年商 20億円 |
従業員数 | 58名 |
資本金 | 3,000万円 |
業歴 | 27年 |
[問題点]
- 食品関連で特殊加工技術を持つ中堅業者だが、取引先の倒産が相次ぎ不良資産(売掛金・在庫)が膨れる。借入金も高止まり状態、取引銀行団からの追加融資支援は困難な状況。
- メイン行以下、全取引金融機関は弁済条件変更(リスケ)済。
- 主力工場(土地・建物)は、代表者が個人で所有し会社へ賃貸しているが、業績低迷により賃貸料を削減、結果として工場取得のための借入金(サブメイン行で調達)返済に延滞が始まった。
- サブメイン行は国有化に伴い、代表者への当該融資金(工場設備融資)を整理回収機構(以下RCCと呼ぶ)に売却。
13. リスケ後、事業改善により新規融資支援にまで戻した再生事例
業種 | 自動車部品製造業 |
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事業規模 | 年商 12億円 |
従業員数 | 30名 |
資本金 | 4,000万円 |
業歴 | 43年 |
[問題点]
- リーマンショック後の受注激減から借入金が膨張。東日本大震災時の混乱や円高進行に伴うメーカーの海外移転が続き、現在の売上は全盛期の60%程度で推移。
- メイン行以下、全取引金融機関は弁済条件変更済で、リスケ開始後2年以上も元金弁済はゼロ(利息のみ支払が続く)。
- 手許資金不足の結果、税金・社会保険料に滞納が発生、差押予告通知を受領済。
- 雇用調整助成金を申請するため平日休業が続き、収入の減った若手社員の退職が続く。
- メイン行は信用金庫で、取引金融機関を仕切ってリスケ出口までM社を指導するには力不足。