会社分割とは、会社が一部の事業部門を切り離して新会社にしたり、別の会社に移したりすることで、全社を新設分割、後者を吸収分割と言います。事業再生では、会社の債務と事業そのものを分割するための手法として使うパターンが多いのです。
基本的には事業部門単位で事業に必要な資産や人材等を母体(元々の事業体)から自由に分割・切り出しできることや、事業譲渡のように事業取得のための現金を用意する必要も無いことから、事業の再編・組み換えに最も有効性の高い手法だと言えます。
過剰債務企業の事業再生を目指して債務(借入金)を母体企業に残して会社分割を行おうとする場合、債権者保護の観点から法律上のリスクを負う可能性があることから、実務上は弁護士によるリーガルチェックを行ったうえで、債権者(主に金融機関)にも分割の趣旨を伝え承認を得たうえで実行することが多い。