事業再生の現場から

かぼちゃの馬車に続き…シェアハウス販売会社の倒産

ほんの数か月前、都内で女性向けシェアハウス・かぼちゃの馬車シリーズを運営するスマートデイズ社が経営破綻(民事再生申請後に破産)したことを取り上げたばかりですが、スマート社に続いて、やはり都内でシェアハウス販売を行っていたゴールデンゲイン社が経営破綻したとのニュースが入ってきました。

スマートデイズ社に続いて「次はそこか」と注目されていた(不動産業者の一部では既にオーナー向け賃料が滞っていた情報が行き渡っていましたので)ゴールデンゲイン社ですが、私が驚いたのは、債権者の一部からの「破産申立」が認められて破産開始決定がなされた事です。

 

何か最近流行っていると言いますか、ベンチャー的経営と驚くべきスピードで成長したような、一時は業界の中でも「成功者」と注目されるような新興企業が「資金繰り」などで躓き、経営悪化の噂が巷に聞こえ出すと、最終的には我慢できなくなった一部債権者の申立による破産申請で、経営の幕を下ろされてしまうような事例が散見されているような気がします。

債務者たる「経営陣」の債権弁済・償還(支払)に対する説明が「納得行くものでなく」、経営実態や台所事情を裁判所の力を借りて「明らかにする」目的で、債権者は「破産申立」を選択しているのでしょう。

経営者の中には、経営会社の財布を握っているうちに「債権者への弁済より、自身やその周辺の再起を考え公平な資産分配を考慮しない」不埒な考えを持ってしまう人もいると思います。

破産事件への移行により経営破綻直前の資金の流れを「透明」にすることで、債務超過に陥り弁済不能に陥ったとされる経営者にも「問題をウヤムヤにさせない」「逃げ得は許さない」的な意味も大いにあるので、債権者が債務者(経営者)に対して有する大きな権限だと思います、債権者申立破産が制度として認められているのは。

 

スマートデイズもゴルデンゲートも、多くの案件でスルガ銀行と組んでいると言われます。

同行ではシェアハウス向け融資案件の実態調査が進んでいます。

既に2018年3月決算でも減損を実施していますが、問題の拡がりと同時に一部職員へのリベート疑惑も報じられ始めました。

本当にそんなことがあるのか、あったのか?

まだまだ目が離せないですよね。



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