事業再生の現場から

干天に慈雨② 前回の続き…

都内某大手信金さんの提案で、資金繰り対策のため、現行150万円/月の借入返済額を「棚上げ」して貰おうと、信金さんから要請のあった「経営改善計画」を洗い替えしています。

信金さんには「あまり良い(高い)金利だと、他行肩代わりの絶好の的になっちゃうから…」と牽制球を投げておきましたが、損益計画の中で「支払金利」が現状の2倍になってしまう想定ですと、「資金繰り」は楽になっても、「損益」面では大きな赤字要因になってしまいます。

 

この会社の借入金残高は、現在120百万円。

現状の平均金利は2.00%程度ですから、年間に負担する支払金利は約240万円です。

信金さんの提案によって適用利率が4.00%に引き上げられると、当社の金利負担は480万円に倍増します。

資金繰り面から考えると、毎月の約弁元金150万円+金利20万円の1年分、つまり約2,000万円の支払が、金利支払の480万円のみに代わるので、1,500万円余の効果がある事になります。

240万円の支出増か、1,500万円の支払抑制効果か、当社の選択は今のところ二つに一つです。(もちろん従来どおりの約弁を続け、期の途中で資金繰り支援融資を受けるという選択肢もあるにはありますが…)

 

もう少し金利を勉強して貰えるか「再交渉」しましょうか…

これが本日時点での結論です。

提案していただいた信金さんにはもう一汗流していただく事になろうかと思いますが、もう少し粘り強い交渉を続ける必要があるようです(笑)



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