事業再生の現場から

蛸屋総本店の倒産②

6月に債権者から「会社更生法」を申立てられ、倒産(再生型ですが)した蛸屋総本店(㈲蛸屋菓子店)ですが、保全管財人の下、再生の準備が着々と進められているようです。

私達もこのような仕事をしていると、何処からともなく「風に乗って」様々な話が漏れ伝わって来るもので…

 

私が聞いた処では、同社グループの事業・資金の後ろ盾となるべき「スポンサー」選定に向け、様々な業者がそれぞれの陣営で、事業再生計画の立案に凌ぎを削っているようです。

その数は片手どころか、両手にも余る数だとも言い、菓子製造販売等の同業者から、全くこの業界に馴染みの無かった異業種からのチャレンジ・照会もあるようで、改めて「蛸屋グループ」のブランド力の高さに驚きました。

 

保全管財人は、同グループの事業再生をきちんと方向付けして、更生債権者等の債権者へより多くの配当を実現させる重要な仕事をしています。

更生会社(蛸屋グループ各社)の将来事業が、より確実に安定して行くため、今後慎重にスポンサーの選定を進めて行くものと思われます。

 

いずれにしても、県内屈指の菓子製造・販売事業者である「蛸屋グループ」が、県内外の事業者の「熱い視線」を集めているという話には、説得力があります。

だって、このグループは、過去債務が問題なだけで、販売事業体のブランド、各種商品のブランド、従業員の習熟度とも十分あり、買収した経営者は、自分のオペレーションで「ポカ」を犯さなければ、相応のリターン(利益)が見込まれると思われるからです。

ですから、10を超える陣営が蛸屋グループのスポンサーに応募するという話を聞いても、「さもありなん」とは思いますが、特に驚きはしません。

できれば地元資本に残していただきたいとは思いますが…

 



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