事業再生の現場から

人間形成の金融屋…

昨日の午後、事務所で整理仕事をしていた処、何気に複合機を見ると、ファクシミリで送られてきた紙片が数枚、取り残されていました。3枚は不動産売却物件を募る募集広告、残り1枚は「与信結果通知書」というタイトルのペラ1枚の広告です。

不動産募集広告はそのままゴミ箱へ直行ですが、「与信結果通知書」は(ブログネタとして)取り敢えず中身を読ませて貰いました。

内容は「弊社独自の厳選なる審査の結果、貴社様に事業資金のご用意が可能に相成りました」との事で、「是非融資をご利用ください」と結ばれています。FAXで「与信結果通知書」を送って来たのは、新宿区のPという会社です。

以下、「特別金利優遇キャンペーン適用」と銘打った、同社呈示の貸付条件を書いてみます。

融資内容は、「融資可能金額 1,000万円」「返済回数 36回、60回、120回」「特別金利 年率2.4%」「担保 原則不要」「保証人 原則不要」だそうです。銀行なんかと比べても破格の条件です。しかしこの破格の条件で同社から融資を受けられるのは「先着10社」限定だそうなので、早めの申込みを促しています。

「運転資金や事業拡大、銀行融資までのつなぎ資金、本日中の当座決済や突発的な入金ズレ等、様々な資金繰りに対応いたします。赤字決算や他社ブラックの方、税金滞納、リスケ中…多くのお客様と取引実績多数積ませていただいております」など謳い文句が並びます。

 

たまにこの手のFAXが届くことがありますが、私は、これらは全て「インチキ」だと思っています。

まずP社は「正規の貸金業者」ではありません。

貸金業者が「広告」する場合には、必ず免許番号を表示する必要があります。

P社のチラシには免許番号が表示されていませんし、ネットで検索しても「会社案内」も「業務案内」も出て来ません。もちろん正規業者(弊社も)が加入するJICC(日本信用情報機構)会員にも現れません。

要はP社というのは「もぐり」の業者であり、「ヤミ金」と呼ばれる人達なのかも知れません。迂闊に連絡すると痛い目に遭うことにもなり兼ねない…そんな危険な臭いがするのです。

 

P社は、次のようなことも書いています。

「弊社では、些細ではございますが社会貢献の一部として、売り上げの一部を東日本大震災の被災者の方に寄付しています。業績のみならず、人間形成も目指しております」と。

人間形成を目指す金融屋さんって。

ホントの処はどうなんでしょう???

 

 

 

 



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