ガソリン価格の値下がりで、ユーザーとしての立場ではメリットがあって嬉しい事このうえないのですが、一方では給油所(ガソリンスタンド)の廃業が相次いでいて心配しています。
私が良く行くGSも、先月末で「廃業」してしまいました。
これは原油安の悪い方の影響でしょうか。
元々軽自動車などの低燃費車やハイブリッド車など消費燃料の少ない自動車の普及で、ガソリン等の需要が激減している話は良く耳にしています。
地方の給油所経営は、元々地元の素封家等有力者が関与していることが多く、モータリゼーション時代の幕開けと共に、家業の中心に据えて成長して来たパターンが多いようです。
給油所の設置には莫大な設備投資が必要でしたし、その資本を用意したり信用があって資金調達ができたのは、一部の有力者に限られていたという事情もあるでしょう。また業務用油類の販売にはお上の許認可が必要だったでしょうし、諸々考えると「誰でも始められる」類の事業では無かったように思えます。
給油所経営は、資産家・お金持ちが、日本経済の成長と共に「更に大きくなって行った」事業としては「王道」たるに相応しい事業であったのだと思います。
時代が変わって、前述のように「燃費の悪い車=環境悪」のような風潮が定着して来ると、需要減に供給過剰状態が続き、資本力の劣る地場資本の給油所は、大資本を背景に店舗展開する大手チェーン店などには対抗する術さえありません。
歴史ある給油所は、地下に設置した油槽の耐用年数も間近に迫り、その更新設備投資が「待った無」であるとも聞こえて来ます。
財務的な改善が期待できても、そもそも本業の先行きが「五里霧中」であると、なかなか債権者も「再生目線」では貸出先を見てはくれません。
総需要の減退が続く限り、この業界の淘汰は続くのかも知れませんね…。
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